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上司への相談は「場所」が9割

仕事をしていると、
「上司に相談したいのに、うまく話せない…」
そんな悩みにぶつかることがあると思います。

  • タイミングが分からない
  • デスクで切り出しづらい
  • 忙しそうで声をかけにくい
  • 相談しても何も変わらない
  • むしろ怒られてしまうことすらある

実は、僕自身も長い間まったく同じ悩みを抱えていました。

僕はこれまで 文系職として3社で働き、
その中で 10人を超える上司の下で仕事をしてきました。

相談する側としても、
後輩から相談される側としても、
いろいろな“相談の空気”を経験してきました。

一般的には、
「相談は説明力が大事だ」
「要点をまとめて話せ」
と言われることが多いですよね。

でも、僕は違うと思います。

僕がたどり着いた結論は、
上司への相談は「場所」で9割決まる。

そう思うようになったきっかけがあります。

当時、会社にはパワハラで有名な上司がいました。
その人にデスクで相談すると、決まってこう言われる。

「説明が下手だ」
「で、お前はどうしたいんだ?」

話しても話してもかみ合わない。
相談のたびに心がすり減り、
正直、相談そのものが怖くなっていました。

そんなある日、
そのパワハラ上司と 車で出張に行く機会 がありました。

移動中の車内で、
思い切って普段抱えていた悩みを話してみたんです。

すると、驚くことが起きました。

いつもデスクで怒鳴っていたその上司が、
この日は驚くほど親身に話を聞いてくれたんです。
否定も怒鳴り声もなく、
一緒にどう改善できるかを考えてくれた。

しかも、僕の話し方は何も変えていないのに。

そこで初めて気づきました。
相談は「話し方」ではなく「場所」でこんなにも変わるんだ、と。

上司は、みんなの目がある場所では“上司モード”になる。
でも、閉ざされた空間では人として向き合ってくれる。

この経験を境に、
僕の中で「相談の成功率」が劇的に変わりました。

目次

なぜ上司への相談は「場所」が9割なのか

上司への相談がうまくいくかどうかは、
説明の上手さでも、資料の準備でもありません。

人間は “環境によって態度が変わる” 生き物だからです。

● 理由①:デスクでは上司も“上司モード”から抜けられない

上司のデスクは仕事の中心。
メール、資料、電話、締め切り——
常に“作業優先”の状態です。

そんな環境で相談すると…

  • 上司は手を止めにくい
  • 深く考える時間もない
  • つい厳しい言葉が出やすい

つまり、
相談を受ける準備ができていない場所 なのです。

● 理由②:周囲の視線があると、人は本音を言えなくなる

あなた自身もそうだと思います。

誰かに見られている場所で上司に相談すると…

  • 本音を言いづらい
  • 上司に迷惑かけているようで気まずい
  • 上司も「かっこつけた答え」をしてしまう

上司も人間です。
見られている場所ではテンプレ的な答えしか返せません。

● 理由③:閉ざされた空間は「心理的安全性」が高まる

例えば会議室、応接室、車の中。

不思議と、そこで話すと
自然と素直な会話ができるようになります。

これは心理学でも説明できる現象で、

視線が少ない空間は、相手との距離感が縮まりやすい

という特徴があるからです。

● 理由④:場所が変わると、人は“役割”ではなく“人間”として向き合える

僕が出張の車内で相談したとき、
あのパワハラ上司が驚くほど丁寧に話を聞いてくれました。

怒鳴り声も、威圧もなく、
「一緒に考えよう」という態度でした。

その瞬間、ハッキリ分かりました。
人は場所によって“別人になる”。

だからこそ、相談は場所が9割なのです。

僕が思う“最強の相談場所”は、モニターがある個室

上司への相談は「場所」が9割。
その中でも、僕が何度も相談を繰り返してきた経験から導いた
最強の相談場所 はこれです。

パソコン画面を大きく映せるモニターがある個室

なぜここが最強なのか。
理由は明確で、しかも“再現性が高い”。

● 理由①:上司の質問に対して「その場で情報を出せる」

相談中に上司が絶対に言う言葉があります。

「そのデータある?」
「前回の資料どうなってる?」
「関連する情報、見せてくれない?」

デスクで相談すると、
自分の席に戻って、資料探して、また持ってきて…と、
相談が途中で途切れてしまう。

しかし モニター付き個室 なら、

  • その場で資料を開く
  • 必要なデータをすぐに提示できる
  • 追加の調査が必要かどうか、その場で判断できる

相談がスムーズに進むだけでなく、
上司が意思決定しやすい環境が作れる。

これは相談の成功率を劇的に上げます。

● 理由②:「画面を共有して会話する」と誤解が消える

相談がうまくいかない最大の理由は、
認識のズレが起きるから。

でも、モニターで同じ画面を見ながら話すと、

  • 「この部分のことですか?」
  • 「ここが問題なんです」
  • 「この数字がネックなんです」

と、お互いの認識を“視覚で一致”させることができます。

これは、相談成功のための最強の武器です。

言葉だけで伝えていたときは怒られていた内容も、
画面で示すと上司は状況を理解しやすくなる。

コミュニケーションの質が一瞬で変わります。

● 理由③:“即決”が生まれやすい

相談が前に進まない理由のひとつに、
上司が判断するための材料が揃わず、結論を先延ばしにしてしまう点があります。

でも、モニター付き個室なら違います。

必要な資料をその場で映し、
数字や経緯をすぐに確認できるため、
上司は“判断に迷う時間”がほとんどありません。

認識のズレもなく、余計な確認作業も不要。
上司が判断すべきポイントに一直線でたどり着ける。

だからその場で「じゃあ、こうしよう」と即決が出やすいんです。

相談時間も短く済み、
あなたにとっても上司にとっても負担の少ない、
もっとも効率の良い相談スタイルになります。

もちろん、すべての職場に
モニター付きの個室があるわけではないと思います。

その場合は、
できるだけ“これに近い環境”で上司に相談するようにしてください。

例えば、

  • デスクから少し離れた空きスペース
  • 小さな会議室
  • 打ち合わせ用のテーブル
  • 仕切りのある休憩スペース

たったこれだけでも、
相談のしやすさは驚くほど変わります。

「いつものデスク」から離れるだけで、
上司もあなたも余計な情報から切り離され、
お互いに“相談モード”に入りやすくなるからです。

相談が成功する“切り出し方”

相談がうまくいくかどうかは、
話す内容よりも 「最初のひと言」「切り出すタイミング」 でほぼ決まります。

僕自身、3社で10人以上の上司と働いてきて、
どんな上司でも比較的スムーズに動いてくれた切り出し方があります。

それをまとめると、次の3つです。

①「5分だけお時間いただけますか?」+ 軽く案件名を添える

まず大事なのは、
上司の警戒心をなくすこと。

長い相談だと思われると、
どうしても身構えてしまうので、

「5分だけお時間いただけますか?」

これは最初に必ずつけます。

そして、
相談内容を細かく説明する必要はありません。
ただし、まったく触れないのも不親切なので、案件名だけ軽く添える。

たとえば:

「5分だけお時間いただけますか?
〇〇の件で判断に迷っている部分がありまして。」

このくらいがちょうどいい。

上司に「必要な相談だな」と理解してもらいつつ、
詳しい話は場所を移動してから落ち着いてできる。

②打ち合わせ後の“それなりに空いたスキマ時間”を狙う

相談が成功しやすいのは、
上司の気持ちに余裕があるタイミングです。

僕の経験上、最も応じてもらいやすかったのは、

打ち合わせが終わった直後の、次の予定までのそれなりに空いた時間。

この時間帯は、上司の集中が一度区切れ、
頭の整理もできているため、話を聞く余裕があります。

忙しい作業中に声をかけるより、
はるかにスムーズに相談に入れます。

スキマ時間であれば、
「5分だけ」という切り出し方とも相性が良い。

③場所を指定して“デスクから離れるよう誘導する”

そして一番重要なのがここです。

相談はデスクで始めた瞬間に、
ほぼ失敗が確定します。

上司はメールや資料が目に入り、
集中できませんし、
あなたも周囲の目が気になって本音が出にくい。

だから僕は、
最初の声かけの段階で 必ず場所を指定 していました。

「資料をお見せしながら相談したいので、
〇〇の会議室でお願いできますか?」

これだけで、
上司も“相談モード”に切り替わります。

特に、
モニターで資料を映せる個室で相談できるのは理想的です。

  • 上司から質問が来てもその場で資料を出せる
  • お互いの認識がズレない
  • 判断が早く、話が前に進む
  • 周囲の目がないため落ち着いて話せる

デスクで相談していた頃とは比べものにならないほど、
話のスムーズさが変わります。

まとめ:上司への相談は“話し方”より“場所”で決まる

上司への相談がうまくいかないと、
「自分の説明が悪いのかな…」
「もっと整理して話さないといけないのか…」
と悩んでしまいがちです。

でも、僕は3社・10人以上の上司と仕事をする中で、
はっきりと気づきました。

相談が成功するかどうかは、「場所」で9割決まる。

デスクで相談すると、
上司は作業モードのままで話がかみ合わない。

人の目がない場所に移るだけで、
上司はあなたの話にちゃんと向き合ってくれる。

モニターのある個室なら、
同じ画面を見ながら話せるので誤解が消え、
その場で判断が進む。

相談の質は、話し方ではなく「どこで話すか」で大きく変わる。
これは僕の実体験から出た結論です。

今日紹介した内容は、
どれも特別なスキルを必要としません。
場所を少し工夫するだけで、相談は驚くほどスムーズになります。

まずは、
“いつものデスクから離れる”
これだけでも十分効果があります。

ぜひできる範囲で試してみてください。

なお、
「相談の話し方」や「伝え方のコツ」については、
別の記事でまとめる予定です。

まずは今回のテーマ、
“相談する場所を整える” から始めてみてください。

相談は必ずラクになります。

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